Mario is Missing!

『マリオイズミッシング！』：ルイージの活躍と世界を巡る地理冒険

『マリオイズミッシング！』は、1992年にSoftware Toolworksが開発、Mindscapeが発売した、日本未発売の地理学習ゲームです。MS-DOS版を皮切りに、SNES版、NES版、Macintosh版と複数のプラットフォームでリリースされ、CD-ROM版も存在します。任天堂ライセンス作品ですが、任天堂自身は開発に関与しておらず、『マリオシリーズ』本編とは異なる独自の世界観を持っています。

ストーリー：クッパの南極基地とマリオの失踪

物語は、南極に基地を築いたクッパが、ドライヤーで南極の氷を溶かし、地球に洪水を引き起こそうとするところから始まります。資金調達のため、クッパはカメ一族を世界中に送り込み、各都市の名産品を盗み出させました。マリオ、ルイージ、ヨッシーの3人はクッパの野望を阻止しようとクッパの城へ向かいますが、ルイージは城に入るのをためらい、マリオが単身で乗り込んだ結果、マリオはクッパに囚われてしまいます。こうして、ルイージはマリオ救出と地球救済という重大な使命を担うことになります。

ゲーム内容：世界を巡るクイズとアクション

プレイヤーはルイージを操作し、クッパ城の各階層を攻略していきます。各階層には世界各地の都市へと繋がる土管が設置されており、土管を通過すると、その都市に関するクイズに挑戦することになります。クイズは、その都市や国の地理、文化、歴史に関する多岐にわたる内容で構成されています。

土管の先では、横スクロールのアクションパートが展開されます。プレイヤーは画面を進みながら、ノコノコを踏みつけて倒し、盗まれた名産品を取り戻します。このアクションパートでは、ルイージが敵に当たってもミスにはなりません。すべての名産品を取り戻すと、見下ろし型のマップ画面に移行し、回収した名産品を元の場所へ戻します。名産品を返却した場所では、その都市に関する追加のクイズが出題されます。

ゲームには、「グロビュレーター」というアイテムが登場します。これは、別行動でマリオを探しているヨッシーの位置を特定し、合流するために使用されます。ヨッシーと合流すると、移動速度が2倍になり、ゲームの進行がスムーズになります。

すべての都市のクイズとアクションをクリアすると、最終ボスとの戦いが待ち受けています。この戦闘でもミス判定はありません。NES版とSNES版、PC版では、登場するボスキャラクターや、ゲームのグラフィック表現に違いが見られます。SNES版では、『スーパーマリオワールド』のグラフィック資産が流用されており、NES版はそれを簡略化したようなビジュアルとなっています。SNES版ではルドウィッグ、イギー、ロイがボスとして登場し、PC版ではさらにラリーとウェンディが登場します。CD-ROM DELUXE版では、ピーチ姫やドンキーコングといった他のキャラクターも登場します。

まとめ：地理学習とマリオ世界の融合

『マリオイズミッシング！』は、一見すると単純なアクションゲームのようですが、実際には地理学習要素が深く組み込まれた、ユニークなゲームデザインが特徴です。ルイージが主人公となり、世界中を旅しながらクイズに答え、名産品を取り戻していく過程で、自然と地理に関する知識を習得することができます。子供たちが楽しみながら地理を学ぶことができる、教育的な側面も併せ持つ作品と言えるでしょう。また、マリオシリーズとは一線を画す独自の世界観と、ルイージ単独での主役という点も、本作の魅力の一つです。

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